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2025.12.17
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650馬力超! トヨタ「新型フラッグシップスポーツカー」世界初公開! 4リッターV8ターボ×ハイブリッド&メーカー初の“超軽量”オールアルミボディ採用! 27年発売予定の「GR GT」の凄さとは!

トヨタ「新型フラッグシップスポーツカー」世界初公開!

 2025年12月5日、TOYOTA GAZOO Racingから新型車の「GR GT」と「GR GT3」、レクサスからコンセプトカーの「Lexus LFA Concept」が世界初公開されました。

【画像】超かっこいい! これがトヨタの「新型フラッグシップスポーツカー」です!(30枚以上)

 トヨタから発表されたGR GTは、市販向けのロードゴーイングモデルです。ここで、2027年の発売を目指している同車のすごさを探ってみましょう。

トヨタのスーパースポーツカー「GR GT」!
トヨタのスーパースポーツカー「GR GT」!

 トヨタとTOYOTA GAZOO RacingはGR GTを、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を深化させた「GRブランドのフラッグシップスポーツカー」と位置づけています。

「GR」ブランドでいえば、いままでの最上級モデルであった「GRスープラ」が、プラットフォームを共有するBMW「Z4」が生産終了することから、こちらの生産終了も2026年3月と迫っています。

 ただしGR GTは、BMW製の直列6気筒/直列4気筒を積むGRスープラの直接的な後継モデルとはいえないかもしれません。

 その一方、これまでGRスープラが担ってきた役割も受け継ぎつつ、さらなるスーパースポーツ化が図られているのは間違いありません。

 また、燃費や騒音などの規制だけでなく、スポーツカーを取り巻く環境が厳しくなる中、GR GTの量産化には、相当高いハードルがあったはずです。

 BMWとの協業であったGRスープラと異なり、GR GTはトヨタ初となるオールアルミニウム骨格、トヨタの手による4リッターV型8気筒ツインターボと1モーターのハイブリッドシステムを採用し、システムトータルでの最高出力の開発目標値は650PS以上、最大トルクは850Nmです。

 今後、さらに厳しくなる排ガス規制対応も視野に入れて開発されていて、GR GT3にもGR GTと骨格部品の多くが共用されました。

 現時点での情報は限られたものになりますが、軽量、高剛性化を図れるオールアルミニウム骨格は、オールアルミモノコックボディであったホンダ初代「NSX」、オールアルミニウムボディのアウディ「A8」とは少し異なっています。

 GR GTは、オールアルミニウム骨格がベースです。大型中空アルミ鋳物を骨格主要部に配し、アルミ押出材などの最適な部材配置と接合技術で高剛性を実現しているそうです。アルミニウムとスチールでは、材料の弾性変形のしにくさ、つまり剛性が大きく異なります。アルミニウムの方が剛性が低いため、部材配置と接合技術が重要になります。

 ボディパネルにはCFRP(カーボン)や樹脂を使うことで、軽量化を図っているのもポイントです。

 スチール(鉄)よりも比重が3分の1程度のアルミニウムは、航空機の外装などにも使われています。

 スポーツカーで軽量化を図る場合、アルミニウムもカーボンも樹脂も欠かせない素材といえるでしょう。

 一方、アルミニウムとカーボンは、一般的には、コストや生産技術の課題などもあり、大量生産に向かないというデメリットもあります。そうなると、車両価格は当然ながら高くなり、生産台数も大量生産には向かないことが分かります。

 2010年に登場したレクサス「LFA」は、世界500台限定で価格は3750万円でしたが、GR GTも生産台数は限られていて、LFA級の価格設定であっても不思議ではありません。

 GR GT(プロトタイプ)のボディサイズは、全長4820mm×全幅2000mm×全高1195mm、ホイールベースは2725mm。ロング&ワイド&ローといえるシルエットで、車両重量は1750kg以下となっています。

 スポーツカーとしても全長が長めであり、全長が長い方が一般的には、空力性能も有利とされています。

サーキット走行だけでなく日常使いも配慮したインテリア

 駆動方式は、リアルスポーツカーらしく後輪駆動のFRレイアウトにこだわり、「GR86」でもこだわってきた低重心はもちろん、ドライバーをより低く、車両の中心に座らせるというパッケージングを実現しています。

 そのため、4リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、レーシングカーにも使われているドライサンプ方式を採用。リアのトランスアクスル、ユニット類の最適配置によって、重量物の重心位置を大幅に引き下げました。

真っ赤なインテリア採用!
真っ赤なインテリア採用!

 パッケージングでの特筆すべき点は、F1やGTマシンのようにドライバーとクルマの重心をほぼ同じ位置にしたことです。すべては、理想的なハンドリング、スポーツカーのキモである旋回性のためのパッケージングといえるでしょう。

 さらに、スポーツカーにとって非常に重要な空力性能は、従来と異なるアプローチが採られており、通常はエクステリアデザインの方向性が決まってから空力性能が詰められる場合が多いのですが、GR GTは空力性能の理想像を定めてからデザインの検討を進めたそうです。

「空力モデル」と呼ぶ空力設計のメンバーが提案した理想のフォルムを表わした模型をベースに車両パッケージが決定され、デザイナーと空力担当者がタッグを組みデザインされました。

 先述したように、4.8m超という全長の長さは、エンジンルームを含めたパッケージング、空力性能の点から決定されたのか気になります。

 インテリアは、人間工学の視点からプロドライバー起点のベストなドライビングポジションを探るなど、限界走行を支える視界を実現するため作り込まれたそう。ロードゴーイングモデルですので、サーキット走行だけでなく日常使いも配慮されました。

 優れた視認性と操作性が要求されるスイッチ類は、運転操作に関わるスイッチがステアリング付近に配置され、直感的に押しやすい位置や形状が採用されています。

 メーターもサーキット走行時でも高い視認性を得られるように、シフトアップインジケーターとシフトポジションなどの表示の幅、高さ、位置などを試行錯誤しながら決定されたそうです。

 GR GTは、TOYOTA GAZOO Racingがレースシーンで培ってきたノウハウ、知見が惜しみなく投入されているはずです。

「GT3」規則に基づくレーシングカーであるGR GT3のロードゴーイングモデルとしてのパフォーマンスが与えられています。

 GR GTの登場は、厳しい環境を乗り越え、スポーツカーの未来を切り開く、トヨタの情熱の結晶と言えるでしょう。

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