約40年越しの悲願達成! 福島〜新潟県境の“難所の峠”に「ショートカット道路」開通へ! 劇的「78分も短縮」の新ルート 27年夏に開通目処の国道289号「八十里越」とは?
長年におよぶ「難所」の通行止め区間をクリア
福島県と新潟県を結ぶ国道289号「八十里越(はちじゅうりごえ)道路」の建設が進んでいます。
どのような道路で、開通したらどう便利になるのでしょうか。
【画像】超便利!? これが新潟〜福島の「ショートカット道路」のルートと工事状況です(30枚以上)
国道289号は福島県いわき市と新潟市中央区を結ぶ道路です。福島県の南部を横断し、浜通りの勿来から棚倉、白河、会津田島、只見と中通りを経て、新潟県三条市、燕市と至ります。
このうち、只見町から三条市南部までの山岳区間を「八十里越」といいます。

実際は80里もなく、直線では約8里(約31.4km)弱の距離になっていますが、越後山脈と帝釈山脈という急峻な山々に囲まれ、さらに国内有数の豪雪地帯という気象条件によって1里が10里に相当するほどの困難を極めるため、昔からの難所として知られています。
とはいえ、会津と越後を結ぶことから、戦国時代からの交通の要衝となっており、両地域を結ぶ「八十里街道」という重要なルートとして機能してきました。
近代では、鉄道ルートである只見線の開通やモータリゼーションの発展、磐越道など高速ルートの開通により、徐々にその重要性が衰え、また残る現道も雪崩や土砂崩れなどが発生して荒廃し、現在は19.1kmの区間が不通(いわゆる点線国道)となっています。
そのため、只見町と三条市を往来する場合、只見線沿いの国道252号、そこから北上する国道290号を使うという80km近い大迂回ルートが必要になっており、約120分近くもかかっています。また、このルートは豪雪のため、冬季閉鎖になります。
残るルートは磐越道と北陸道を使って、さらに下道をひた走るという、距離にして約200km、170分を超える超・大迂回路しかなく、かなりの不便を強いられています。
そんな八十里越を新しいルートで通れるようにする計画が国道289号 八十里越です。1986年(昭和61年度)から事業化されています。
区間は不通となっている只見町叶津から三条市の塩野渕までの約20.8kmで、新潟県が施工する延長約1.2kmの区間と、国土交通省が施工する延長約11.8kmの区間、福島県が施工する延長約7.8kmの区間で構成されています。
国土交通省施工区間では10か所の橋りょう・11か所のトンネルがあり、新潟県と福島県にもそれぞれトンネルや橋りょうがあり、スノーシェッドやロックシェッドなども設置しながら難所をクリアしていきます。
2025年11月までには、新潟県が施工する「中柄沢橋」や「日本平トンネル」が完成済み。いっぽう、福島県が施工する区間では、只見町叶津側の「平石山第2スノーシェッド」「平石山トンネル」「新餅井戸橋」「入叶津橋」がまだ完成していません。
国土交通省の施工区間では2026年2月までに「外の沢スノーシェッド」を除く全てのトンネルと橋りょうが完成しています。航空写真でみると、徐々にその完成形が見え始めています。
2026年6月中旬現在、福島県側の様子は、国道252号との分岐点から約3km先までが通行できます。その先は「平石山スノーシェッド」で行き止まりとなっています。
現地では平石山トンネルの建設のほか、平石山スノーシェッドの手前で大規模な現道拡幅が行われており、地盤改良のため、鉄板の仮道により片側交互通行規制中です。
行き止まりとなっている平石山スノーシェッドの先は完成済みの「チバ沢第1/2/3スノーシェッド」が見えます。残るはこの手前の区間の工事がメインとなりそうです。
国道289号の八十里越の開通時期については、2026年3月に長岡国道事務所などが、2027年夏を目処に暫定開通させる見通しがたったと発表しています。
開通すれば、約40年間越しの悲願の新ルートの誕生となります。
超・大迂回が必要だった只見町〜三条市間の所要時間は「78分」短縮されると試算されており、地域の交流活性化や、救急車の搬送時間の減少が期待され、災害に強いネットワークも構築されます。

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