「ハイエース」級「“スライドドア”商用車」初公開! 全長5m「ひろびろ」ボディでゆとりの「6人乗り」×「独立荷室」採用! 欧州では「トヨタの兄弟車」もある“ミドルクラスバン” フィアット「新型スクード」27年発売へ
「ハイエース」のガチ「ライバル車」がイタリアからやって来る!
ステランティスジャパンは、2026年5月14日から16日までパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催された「ジャパントラックショー2026」に、商用車ブランド「フィアット プロフェッショナル」として初出展しました。
【画像】これがフィアットの“スライドドア”商用車「新型スクード」です! 画像で見る(30枚以上)
会場では、キャンピングカーのベース車として国内でもすでに定評を集めつつある大型バン「DUCATO(デュカト)」。
加え、新たなラインナップとして2027年に国内導入予定のミドルクラス商用バン、新型「SCUDO(スクード)」を日本初公開しました。
同カテゴリーでトップ人気のトヨタ「ハイエース」の対抗車となり得る注目の存在といえます。
フィアット プロフェッショナルは、イタリア・フィアットの商用車部門で、欧州を中心に小型商用車のLCV(Light Comeercial Vehicle)を展開しており、日本でも2022年よりデュカトの正規輸入をスタートしています。
主にビジネスシーンで用いられる商用車では、イニシャルコストとメンテナンス性が特に重視されます。
海を渡って上陸し、さらに日本仕様独自の改良を行う必要がある輸入商用車は、販売価格やサービス面を理由として普及が難しく、大型トラック以外で正規輸入されることは稀といえます。
![新型ミドルクラス商用バン「スクード」に注目![画像は「ジャパントラックショー2026」出展・参考出品モデル]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/05/20260515_FIAT_Professional_SCUDO_000.jpg?v=1778813348)
そんな中、これまで日本では容易に手に入れられなかったデュカトを正規で購入することができるのは、画期的な出来事でした。
さらに商用モビリティ関連における日本最大の展示会であるジャパントラックショーにフィアット プロフェッショナルが初出展を行い、デュカトとスクードを展示したということは、同ブランドが本気で「商用車としての価値を日本市場で訴求したい」という強い意志を感じられます。
デュカトは、イタリア車らしい大胆で優れた内外装デザイン、長距離を走っても疲れにくいシートや広い視界、優れた乗り心地、豊かなトルクを発生する2.2リッター直列4気筒「マルチジェット3」ディーゼルターボエンジンなどにより、商用車の概念を大きく打ち破る設計を誇ります。
またデュカトは前輪駆動を採用しているため、荷室の床面が後輪駆動の国産1BOXおよびミニバン型商用バンよりも低く、全幅2100mm×全長5400mmオーバーの大きな車体も相まって、驚くほど広い室内を実現しています。
そこに国内のキャンピングカービルダーが注目。デュカトをベースにしたキャンピングカーが数多く発売されています。
もちろんその室内空間を生かし、ビジネス用途、送迎用、移動販売など、さまざまな用途に使うこともできます。
長さと高さの組み合わせで、標準車にあたる「L2H2」、ホイールベースを伸ばしたロングボディの「L3H2」、そしてさらに全高をアップした「L3H3」の3グレードが用意されていますが、L2H2でもキャビン高さは1970mmもあり、車内で大人が完全に立つことが可能です。
ジャパントラックショー2026に展示されたデュカトは、シルバーで塗られたL2H2で、車内にはドイツのグローバルサプライヤー「ウルト(WURTH)」の日本法人「ウルトジャパン」から提供を受けたという棚を設置しており、動く工務店といった使い方を提案しています。
なお現在販売中のデュカトは3代目で、ステランティス傘下の兄弟車としてシトロエン「ジャンパー」、プジョー「ボクサー」を持ちます。小型ミニバンのフィアット「ドブロ」、シトロエン「ベルランゴ」、プジョー「リフター」の関係と同じです。
グループPSA(シトロエン+プジョー)とフィアットが同門ステランティスに収まる前から、その関係は始まっています。
ちなみにデュカトとドブロにはオペル版も存在し、それぞれ「モヴァノ」「コンボ」と呼ばれています。
新型「スクード」はどんなクルマ!?
そしてもうひとつの大きな驚きが、スクードの日本導入発表と展示です。
今回のジャパントラックショー2026が日本初披露の場となりました。

スクードはデュカトよりもひと回り小さな商用バンで、現行型は3代目。高い実用性と合理的で優れたデザインを兼ね備えています。
欧州では貨物輸送に徹した「パネルバン」、6人乗り+荷室の「クルーキャブ」、送迎用途などに用いる乗用ワゴン「コンビ」などを展開しています。
今回参考出展されたのは「クルーキャブ」の英国仕様(右ハンドル車)で、前席3+後席3の6人乗り仕様。サイズは全長4980mm×全幅1925mm×全高1905mmです。
わかりやすく例えるならば、ハイエースのワイド・ロング・ミドルルーフ(全長4840mm×全幅1880mm×全高2105mm)より少し大きいイメージでしょうか。
なおデュカトのように、スクードにも車体長が延びた「L3」仕様が存在します。
参考車両は標準長さの「L2」ですが、L3では全長5330mmで、ハイエース スーパーロングの5380mmと近い数値です。
どちらも日本の道路にも対応できるボディサイズといえ、ドブロでは小さく、デュカトでは大きすぎるというユーザーに向けた大きさといえます。
参考車両に搭載されているエンジンは2リッター直4ディーゼルターボで、最高出力は145psをマークします。
ステランティスジャパンによると、2027年に日本導入予定ではあるものの、どのような仕様を輸入するかは決まっていないとのこと。
デュカトと同じく、キャンピングカーから貨物輸送、送迎用、乗用など目的に応じてさまざまな姿へと展開できる車種だけに、同ショーでの反響や意見を聞き、フィードバックが行われるでしょう。
なおスクードにも兄弟車が存在しており、シトロエンは「ジャンピー」、プジョーは「エキスパート」、オペルでは「ビバロ」、そして欧州トヨタでは「プロエース」を名乗ります。
「なんでトヨタが」と思うかもしれませんが、2012年にトヨタと当時のPSAプジョー・シトロエンはLCVのOEM供給で合意しており、現在もその関係が続いているためです。
欧州版ハイエースといえるプロエースの“本家”フィアット版が日本にやって来るというのは、なかなかに感慨深いものがあります。
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スクードの魅力は、デュカト同様、欧州で鍛え上げられたハンドリング・乗り心地にあると思います。
筆者(遠藤イヅル)は、スクードの兄弟車であるトヨタ「プロエース」やシトロエン「スペースツアラー(ジャンピーの乗用モデル)」の並行輸入車に国内で長時間運転したことがあり、商用車とは思えぬ快適性に感動した記憶があります。
スクードがどのような仕様で販売されるか、今からとても楽しみです。

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