40年以上全面刷新なし!? トヨタ「ランドクルーザー70」なぜ人気? 設計は古くて不便でも操る楽しさ&悪路走破力はサイコー! レトロな「本格四駆」唯一無二の魅力とは!
トヨタ「ランドクルーザー70」なぜ人気?
今の日本車は、2000年以前に比べると、フルモデルチェンジを実施する周期が長引いています。2000年以前は、大半の乗用車が4~5年ごとにフルモデルチェンジを行っていましたが、今は6~8年に延びました。
【画像】超カッコいい! これが「ランドクルーザー70」です!(30枚以上)
そしてケタ違いに長い期間、フルモデルチェンジを実施していない“シーラカンス的”な車種としてトヨタ「ランドクルーザー70」があります。発売は1984年にさかのぼり、それ以来、40年以上にわたりフルモデルチェンジしていないのです。
なぜランドクルーザー70は、設計が古いのに人気が高いのでしょうか。販売店は以下のように説明します。
「ランドクルーザー70の一番の魅力は、丸型ヘッドランプを装着した力強い外観デザインでしょう。どこにでも行ける頼もしい印象があります。
スペアタイヤを背負った観音開きのリアゲート、角張ったボディによる広くて使いやすい荷室など、ほかのクルマとは違う魅力が多いです。
ランドクルーザー70を使って、車中泊を楽しんでいるお客様もおられます」

日本におけるランドクルーザー70は、1984年に発売された後、1990年にはワゴン仕様の初代「ランドクルーザープラド」も加わりました。このプラドが1996年に2代目にフルモデルチェンジすると、ランドクルーザー70は国内市場から撤退しました。
その後も海外での販売は継続されており、2014年には「2015年6月30日生産分まで」という期間限定の条件付きで、バンとダブルキャブのピックアップトラックが日本国内でも一時的に復活を果たしました。
この時のランドクルーザー70は、約1年間で国内販売を終了しましたが、2023年になると改めて販売を再開。大幅な改良が施され、エンジンは2.8リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボになり、衝突被害軽減ブレーキなども標準装着しています。
このランドクルーザー70は、今でもラインナップされています。ただし40年以上もフルモデルチェンジしていないため、設計の古さも散見されるのも事実。
4WDシステムは最新の「ランドクルーザー250/300」とは異なり、センターデフを持たないパートタイム式です。そのため舗装路では後輪駆動(2WD)での走行を基本とし、4WD特有の安定性を活用することはできません。同様にクルーズコントロールも、車間距離を自動制御できない旧式のため、先行車がいる場面では常に注意を要します。
安全面では、サイド&カーテンエアバッグは非装着で、装備は運転席・助手席のみ。メカニズムの一部は刷新されていますが、依然として古典的な装備も残っています。
運転感覚も独特です。悪路に強い「リサキュレーティング・ボール式」ステアリングは反応が穏やかなため、カーブでは早めに切り始めるなど操作にコツが要ります。
また、耐久性重視の前後車軸式サスペンションは、舗装路での乗り心地や安定性は良好とは言えません。最小回転半径も6.3mと大回りです。
居住性についても、後席の膝先空間は拳半分程度と狭く、コンパクトな「ヤリスクロス」や「ライズ」を下回ります。
このように設計の古さは目立ちますが、悪路走破力は抜群です。電子制御に頼らず、自らクルマを操る楽しさを存分に満喫できる一台といえます。
「ランドクルーザー70」をはじめとする悪路向けSUVが注目されている!
ランドクルーザー70には、このようなほかのクルマにはない独自の個性があるために人気も高いです。販売店では「生産が売れ行きに追い付かず、長らく受注を停止しています」といいます。
ちなみにランドクルーザー250/300も受注が止まっていますが、250なら定額制カーリースのKINTOに申し込むと乗ることができる一方で、ランドクルーザー70はKINTOの対象ではありません。
2025年におけるランドクルーザー70の1か月平均登録台数は600台ですが、受注を止めていても、この台数が登録されています。仮に順調に受注と生産が行えたら、毎月2000台程度、つまりマツダ「CX-5」などと同等の売れ行きになっても不思議はないでしょう。

ランドクルーザー70は、前述の通り1984年に発売されたので「新車で買えるクラシックカー」ともいえます。スペアタイヤを装着した観音開きのリアゲート、バンパーに内蔵されたテールランプなど、古典的で無骨な印象も強いです。
最近はSUVの人気が高く、新車として販売される小型/普通乗用車の30~40%を占めますが、その多くがトヨタ「ハリアー」などのシティ派SUVですから、一種の反動として、ランドクルーザー70のような純粋な悪路向けのSUVが注目されている事情もあります。
ほかの悪路向けSUVに目を向けても、スズキ「ジムニー」シリーズの人気は衰えを知りません。新たに追加された5ドアモデルの「ジムニーノマド」はもちろん、軽自動車のジムニーや、普通車仕様でショートボディの「ジムニーシエラ」も極めて高い人気を維持。
発売から8年近くが経過した今なお、販売店によれば「納期は依然として半年から1年を要する」という異例の状態が続いています。
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今のSUVでは、野性的な悪路向けが注目され、その代表が1984年に発売されたランドクルーザー70です。
長年にわたって使われてきたSUVとあって、普遍的な魅力を備えています。造り続けた40年以上の歳月が、ほかのSUVでは得られない高い価値を生み出しているのです。

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